■令和5年第一回定例会(2月14日)
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1.選挙の投票マッチング(ボートマッチ)について
◆一般質問映像(新しいウィンドウで表示します)
【質問の概要】
令和5年4月の区議会議員選挙に向けて選挙管理委員会が導入を決定した「投票マッチング(ボートマッチ)事業」について、投票率向上というメリットを認めつつも、5つの懸念事項から集中的に質問。
第1項 事業導入の目的・経緯の不透明さについて
議会への事前報告なく急に導入が決まった経緯、選管委員会での議論の実態、事務局長が区長へ業務報告した際に本事業が含まれていたか、11月16日以降の議事録が長期間公開されなかった理由を質問。事務局が区長の意向を受けて選管を誘導したのではないかという疑義も呈した。
【選管委員長の答弁】 選管が若年層投票率向上のため新たな啓発手法を検討するよう事務局に指示したことが発端。事務局は情報収集の末、投票マッチングを提案し選管が決定した。区長業務報告の内容は区割り変更や啓発ポスター表彰に関するもので、本事業への区長の意向の反映は一切ない。議事録の掲載遅れは作成の遅れによるもの。選管の独立性に問題はない。
第2項 職務範囲の逸脱と法的整合性について
区政の争点を20問に限定し特定候補者へ誘導することは選管の職務範囲を逸脱するのではないか、インターネット選挙運動や公職選挙法第136条(特定公務員の選挙運動禁止)に抵触しないか、選挙無効訴訟のリスクへの対応、東京都選管・総務省への相談状況を質問。
【選管委員長の答弁】 公職選挙法第6条の啓発活動の一環であり職務逸脱ではない。特定公務員の選挙運動には当たらないため公選法に抵触しないと認識。東京都選管からは「特定公務員の選挙運動禁止への抵触可否」「訴訟リスク」など6項目の確認事項が寄せられており回答済み。現時点で東京都選管・総務省から正式に違法性の懸念は示されていない。
第3項 公正・中立性の担保について
企画委員の選定基準・公募期間の短さ、設問選定者の主観の混入リスク、配点構造の専門性の欠如、委託事業者の選定経緯と区長との関係、区長が候補者を応援することと事業の中立性の矛盾を質問。
【選管委員長の答弁】 企画委員は公募(1月1日〜10日)と選管協力者により12名構成、無報酬で議論中。設問は総合計画の8分野からバランスよく選定し中立性に配慮。委託事業者は実績・ノウハウを理由に随意契約し、個人情報は収集しない。IPアドレスを含むデータは選管が所有・管理。
【区長の答弁】 委託事業者との面識・政治献金等の関係は一切ない。本事業の実施が特定候補者への応援に影響を及ぼすとは考えない。
第4項 多様性の排除と選択の自由への懸念について
20問に限定することで、それ以外を最大争点とする候補者・有権者が排除されないか。社会的弱者など少数派の争点が反映されるか。有権者が投票判断に使う基準は政策以外にも多岐にわたるという観点から、争点の限定が選択の自由を侵害しないかを質問。
【選管委員長の答弁】 本事業は投票行動を決める「一助」であり、選挙公報・ポスター・選挙運動など他の手段と組み合わせて有権者が総合的に判断するものと認識。候補者の排除にはならない。
第5項 争点の単純化によるポピュリズム化の懸念について
欧州の投票マッチングシステム(VAA)でも議論が続いている「争点の単純化による世論誘導・ポピュリズム化」のリスク、行政の集権化との関係、小泉政権の「郵政選挙」を例に単純化された争点設定の問題点について区長の見解を質問。
【区長の答弁】 郵政選挙のような政権による意図的な争点の矮小化と、投票率向上のための情報提供を目的とする本事業は全く異なるものと認識。「トライアングル」の論説については出典が確認できず見解を示すことが困難とした。
令和5年(2023年) 杉並区議会第1回定例会
